観光カリスマ・山田桂一郎氏
観光カリスマ・山田桂一郎氏「観光戦略講演会」に参加。演題は、“選ばれ続ける地域とは”でした!
本日、伊達市ホテルローヤルにて、世界のトップレベルの観光ノウハウを各地に広めるカリスマとして山田桂一郎氏の講演会に参加しました。内閣府・国土交通省認定「観光カリスマ」です。スイスのツェルマット在住です。
山田氏は、観光先進国スイスに在住しながら現役のガイドを務めるかたわら、日本の観光振興のために何度も帰国し地域振興の支援をされてます。観光カリスマのお話を聞くのは、JTBの清水慎一元常務いらいです。
地域の自立の大切さ、観光業界のイノベーションは他の産業に比べて遅れている現状、リピート率を上げる方法、エコツーリズムのあり方、多岐にわたるご講演でした。
講義の中で、行政面から見た観光施策は、税収アップがファイナル目標だとの言葉でした。とかく国・道の補助金を観光協会等につぎ込み、その時々のイベントだけに力点を置いて稼ぐことの意識が希薄であるとのこと。
行政が出来ることは、お金、きっかけ・段取りだけなので、地域の人がしっかり考えるべきだ。西胆振地域市町の人口減少データを示し、今後どのような方法で生きていくのか?今後、誰が助けてくれるのか?と意識の改革を訴えました。
交通アクセスが向上した土地ほど通過客が増え地盤沈下している地域などでは、五文字のフレーズで自分の地域を語るそうです。“なんにもない。” “あたりまえ。”と言った返事が多いとのこと。
今後、加速度的に人口が減少する日本では、観光業は有力な雇用創出のフィールドになる。この観光業から農業、水産業を活性化できると熱く語って頂きました。
観光とは「非日常」を提供する商品か?と問題提議しました。観光、旅は、「異日常」の生活文化体験だ。日常とは異なる他地域のライフスタイル、生活文化の豊かさが重要であり、ライフスタイルの豊かさは飽きられないと述べました。「住んでよし、訪れてよし!」感心するフレーズでした。
池田氏は、観光振興で勝ち残ることが大切ではなく、「価値残る!」ことが大切だと説きました。お客様に「心から豊かになれる価値がある。」と認めてもらう。「モノの価値」だけではない。
戦略無き、戦術論では必ず失敗する。この地域とはどうあるべきかの議論が必要だ。何のための観光振興なのか?何の結果を求めるのか?地域事業として、目指す姿を明確にする。
ビジョン:「地域・事業の将来に対する構想」 テーマ:「地域・事業の主題、狙い」 コンセプト:「地域・事業の概念、観念」 お客様へのメッセージ!そして徹底的、圧倒的で無いと価値向上が出来ない。こだわり=「思い入れ、気配り」が必要!
ゲゲゲの鬼太郎で有名な水木ロードの事例、葉っぱビジネスで有名な徳島県上勝町の事例、北海道運輸局での「1万円ランチレストラン」のプロジェクト、松前町の温泉旅館・矢野の21万円のお料理など。
地域振興、観光振興とは、地域性から今だけ、個性からここだけ、創造性からあなただけを見据えて進むべきだと言及されました。
松下幸之助が言った「人は目先のことと自分のことしか考えられなくなると必ず行き詰まる。それはそういう生き方が真理に反するからである」を引用しました。
観光のあり方を観光業者の目先の損得だけで考える、、行政が補助金制度を使って金を出す出さないか、段取りするかしないかで考える、、、このレベルから脱却して「観光地」から「感幸地」へと講義を結びました。
想像した以上に有益なお話が聞けました。今日の講義を参考に微力ですが、観光振興のあり方を来月の定例会でもご提案して参りたいと思います。