火山マイスター養成講座・初日

洞爺湖有珠山火山マイスター養成講座受講しました。初日の今日は、座学ブログラムでした。

画像

洞爺湖有珠山火山マイスター養成講座を受講しました。昨年は、スケジュールがあわず養成講座だけ受講しました。しかし、今年は真剣モードで認定試験を受けます。
講座1では、「リスクマネジメント」と題して北海道アウトドアガイド山岳主任審査員の菅野三知博氏による講演。落雷、落石などの危険回避などについてお話されました。

画像

講座2では、「基盤の地層」と題して北海道立総合研究機構地質研究所主査の廣瀬亘氏の講演。廣瀬先生は、北海道の地形や地質について研究を続け、人間社会と自然の共存について啓発を行っています。

画像

洞爺湖有珠山ジオパークの地質図や、伊達市大滝地区の三階滝の火こう閃緑岩(せんりょくがん)、海底火山と鉱床形成の時代などをパワーポイントを利用しながら説明頂きました。また、手書きで90万年から11年万年前の寒冷な時期のイメージ図は、わかり易かったです。

画像

3番目の講師は、北海道大学名誉教授の宇井忠英先生です。「洞爺カルデラ形成から江戸時代の有珠山噴火まで」についてご講演。
日本列島での巨大火砕流の発生頻度。洞爺湖中島を作った火山活動。火山灰の重なり方から知る中島の噴火年代。切り口が新鮮で興味深かったです。「中島は、小型の火山体の集団である。」
中島の多くのピークは、溶岩ドームである。高温のマグマに水が接することによって短周期で爆発を繰り返し、周囲に砂嵐が吹き付け、縞模様のある堆積物を作ったとのこと。家の窓から見える洞爺湖中島の歴史がわかりちょっと感動。

画像

4番目の講師は、昭和新山を所有しているファミリーの三松三朗氏による「20世紀4回の有珠山噴火 概要」でした。記録に残る有珠山噴火史について写真、文献から論じてました。
明治43年(1910年)の噴火活動では、大森房吉東京大学教授の火山観察などに触れていました。昭和18年(1943年)の昭和新山生成の資料は、あらためて勉強になりました。

画像

養成講座最後の講師は、有珠山の主治医である岡田弘先生(北大名誉教授)による「「20世紀4回の有珠山噴火 予知・減災」。

画像

様々な資料を提示しながら、「安全行動への変革」として火山災害への取組みが変革していったことを時系列で説明。

画像

火山噴火の予知だけでなく、火山活動の終息判断についてもデータを示しながらパブリックにアナウンスできる技術が確立されている主旨のお話がありました。
本日のマイスター養成講座を受講して、「伝えたい、減災のこころ」に少し触れたような気がします。明日は、朝から野外学習です。講師の皆さんによるフィールド指導として有珠山周辺を巡りながら必要な知識を習得してきます。頑張ります。
今朝の道新、読売、民報など朝刊社会面に「洞爺湖町・洞爺湖温泉小6女児死亡」という記事が掲載されています。昨日夕方、洞爺湖温泉の道路で小学6年生の女の子が横断中にはねられ死亡しました。死亡した小学生は、同じ自治会に住む女の子でした。
朝、ご自宅にお伺いしお参りしました。小学校6年生、まだ11歳でした。枕元には、アイドルグループ・嵐のウチワとぬいぐるみが置かれてました。自治会の行事では、おばあちゃんと一緒に来てくれました。礼儀正しい、しっかりした子でした。稚葉(わかば)ちゃんへ合掌!
洞爺湖町・洞爺湖温泉地区で死亡する人身事故は、しばらくなかったとお聞きしました。加害者も洞爺湖町民で複雑な気持ちです。道路の安全管理に問題がなかったか。潜在的な交通の危険箇所だったのではないか。等々検証しなければならないかも知れません。詳しい事故原因の報告が待たれます。