6月議会一般質問前半
今日は、洞爺湖町周辺暑かったですね。温泉街は、修学旅行生であふれてました。さて、6月議会の一般質問の内容をご報告します。
6月一般質問についてご報告します。行政側からの答弁については、議事録の原稿が出ましたら要約をお知らせします。また、正式議事録が出ましたら8月下旬ですが、いつものように全文をPDF形式でアップします。
今回は、久々に長文モードでブログを書きました。斜め読みでお願いします。では、一般質問中継です。答弁の要約は、7月10日前後にアップします。
「9番、下道英明でございます。一般質問、最後の登壇です。本日は、大変多岐にわたる件名がおおございました。集中力が途切れる時間帯ではございますが、皆さん、今一度、力を振り絞って前向きなご議論、御答弁よろしくお願いいたします。
今回の定例会では、観光振興についてと、3月定例会からでの「町内エネルギー利活用について」の後半戦として、この2つのテーマに絞りお伺いしてまいります。それでは、一般質問通告に従いまして進めさせていただきます。
先般、福井県の大飯原子力発電所が再稼動の作業に入りました。ここ北海道では、「節電の夏」として北海道電力が「7パーセント節電」に向けて協力を呼びかけています。最初の質問の関連から入りますが、7月23日から9月7日、9月10日から14日の7%以上の節電の協力を呼びかけてますが、洞爺湖町ではどのような取組みをおこなうのですか?
前回の一般質問では、町内での自然エネルギー利活用の可能性を平成21年度に当町が作成した「洞爺湖町地域新エネルギービジョン」をベースにご議論させていただきました。
先般の町長の答弁では、議事録を参考にしましたが、「風力・太陽光については、業者さんと町と協議をさせていただいた経緯があるが、地域的・日照関係等々でなかなか難しい。また、ジオの関係で遠軽町の小水力発電所を例にメンテナンスでのコスト面から利活用の難しい。」と述べられました。それでは、地熱はどうかと、独自に調べてみましたが、現状では、伊達市大滝地区、登別市のほうが有望であるとの話があります。
もう一度、町内に目を転じると昨年度、土木学会選奨の土木遺産に認定された虻田発電所が目に止まりました。何とか、この虻田発電所を再活用できないか。調べてみますと、出力19、500キロワットですが、半分近く水位調整で可能出力の半分以下9000キロワットぐらいしか稼動していないとの情報があります。虻田発電所の稼働状況を町はどのように把握しているのでしょうか?
北海道電力から平成13年に「ほくでん子会社のエコエナジー」が虻田発電所を買い取りました。現在、この子会社は、北海道内の6地区の水力発電所18箇所を所有していますよね。合計出力は、61027キロワットですね。洞爺管理所は、5箇所管理してます。虻田発電所の19500キロワット、洞爺発電所の5500キロワット、久保内発電所の7200キロワット、豊浦発電所の3400キロワット、壮瞥発電所の500キロワットです。合計36100キロワットです。洞爺管理所は、じつに子会社・エコエナジー18箇所の59パーセントのシェアを占めてます。また、虻田発電所は、規模としても19500キロワットは18発電所の中で最大です。
何とか町内にある既存の水力発電所の出力アップを図り地域資源を引き出し活かしていけないのでしょうか。3月定例会では、企画防災課からの答弁では、小水力発電での出力を上げる部分では、1000キロワット以下の電力を発電したとしても経費が6000万円から1億円かかるとのことでした。
今、環境省では、平成21年度に「再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査」を実施しました。中小水力発電(出力3万キロワット以下)の導入ポテンシャルを算定しています。これは、エネルギーの採取や利用に関して種種の制約要因(社会的要因、建設コストなど)を考慮し、エネルギーとして利用可能な資源量を算定したものです。
再生可能エネルギーの全量買制度で検討されている売電価格や期間、技術化開発の動向を想定し、シナリオの設定や、事業収支シュミレーションなど標準的な発電所の事業可能性を算定できます。このような手法を環境省を相談しながらしながら、繰り返しになりますが、何とか町内にある既存の水力発電所の出力アップを図り地域資源を引き出し活かしていけないのでしょうか?
洞爺湖町の身近な地域では、京極町においてプール形式の上部調整池、尻別川水系の京極ダムを新設した総落差400メートルを利用した最大出力60万キロワット、20万キロワット×3台ですか。1号機 平成26年 2号機平成27年 3号機平成33年度以降と大規模な純揚水式発電所がありますがこんな大きな話ではなく、1万キロワットから3万キロワットの出力を「中小水力発電」と呼ぶそうですが、私は、既存の虻田発電所の横に平行して2号機発電所作るなど当たって砕けろで、「ほくでん子会社」に提案していくべきだと思います。
前回まとめた、この「新エネルギービジョン」を何度も読んだのですが、洞爺湖町がどんな自然エネルギーを活かした町づくりを目指すのか見えてきません。
町長、 洞爺湖町は、どこまで地域資源を引き出し、活かしていくのでしょうか? どれくらいの量の自然エネルギーを生産し、自然エネルギーの比率を高めて行くのでしょうか。目標数値を定めるべきではないでしょうか。3・11以降、自然エネルギーにたいする見方は、恐ろしいスピードで変りつつあります。新エネルギー利活用の基本的なプラン、いわゆる真屋バージョン・「地域新エネルギービジョン」を作成する考えはありませんか?
次の質問ですが、「道内の他の自治体では、自然エネルギーの設備投資誘致に向け企業への呼び込み、売込みなどが行われていますが、洞爺湖町の特長を活かしたエネルギー投資誘致へどのようなビジョンを持っているか」とお伺いしました。少し補足させていただきます。
実際は、新エネルギーとしての太陽光発電、太陽熱利用、風力発電、バイオマス発電、温度差熱利用、雪氷熱利用、地熱、中小水力発電などがありますが、洞爺湖町内では、投資誘致が可能なのは、温度差熱利用は、すでに温泉利用組合がヒートポンプシステムを導入済みですし、雪氷熱利用は、JA洞爺湖で雪蔵として導入しています。
現実には、中小水力発電か、小規模地熱発電が考えられますが、ある程度の規模によるハード面でのエネルギー投資誘致は洞爺湖町では、厳しいかなと思います。
この視点から、ハード面での誘致ではなく、ソフトの面、つまり自然エネルギーを観光振興に結びつける施策によるエネルギー投資誘致ができないかということであります。
4月に香川県三豊市との災害時相互応援協定では、ご縁があり、議長・町長に帯同させていただきながら、森・水・風・光など自然エネルギーを活かしたまちづくり高知県梼原町を視察することが出来ました。この町こそ、自然エネルギーと観光振興を結びつけた取組みの一つだと思います。
町長、梼原町を視察し、洞爺湖町の特長を活かしたソフト面、観光振興と結びつけたエネルギー投資誘致の何かビジョンはないのでしょうか。
他府県の自然エネルギーを観光振興に結びつける取組みでは、小水力発電のモデル導入を環境教育のモデル教材として売り込み、修学旅行などの誘致を検討しているところがあり、風力発電、バイオマス発電を見せることにより、環境意識の高い旅行者の誘客になっている事例があります。
洞爺湖町でも、雪氷熱利用での雪蔵、温泉利用組合での温泉排水熱利用のヒートポンプを修学旅行生に見学させるような、環境と修学旅行を結びつけるエコ修学旅行など観光振興課が企画・支援したらどうかと思います。いかがでしょうか。
もう一つエネルギー投資誘致のソフトでご提案がございます。今年は、ロンドンで開催があるオリンピックイヤーですが、ちょうど4年前、北京オリンピックがあった2008年に洞爺湖サミットが開かれました。この議場にいる多くの皆さんが、サミット開催の関係者だと思います。私は、当時まだ地元・洞爺湖町にUターンせず、札幌の片隅から「北海道洞爺湖サミット」の開催前後を毎日、テレビ、新聞、インターネットでの報道を食い入るように見ておりました。遠くから故郷を誇らしく眺めておりました。
しかし、故郷に戻り、遠くからも見た洞爺湖サミットの風化には寂しさを感じます。
2008年、読売新聞のビジネスフォーラムに参加したとき、当時の日本経団連・御手洗会長が講師でこんなご提案がございました。「今回の北海道洞爺湖サミットは、地球温暖化対策が主要テーマの一つだから、サミットを契機に4年に一度、洞爺湖で世界環境大会を開いてはどうか?」と。
当時の会長さんのお話では、「ドイツのケルンでは、4年に1回、世界のカメラメーカーやディーラーが集まって5日間、国際会議が開かれる。ホテルも満室、レストランも満席、地域も潤っている。北海道、日本だけでなく世界の環境大会、コンベンション、見本市を4年に1回。 大々的にやるには準備期間が4年必要だと。なんか選挙みたいですが、、、。
しかし、驚いたのは、現在ドイツには、カメラメーカーはないが、コンベンション、見本市はだけが開催されているとのこと。洞爺湖町、土木遺産の虻田水力発電所があります。ビジターセンターには太陽パネルがあります。ヒートポンプがあります。洞爺地区には、雪蔵があります。4年に一度は長すぎますが、、、、。2年に一度、環境と観光の取組みとして環境見本市など開くことは有効ではないか?」
一般質問の前半は、「エネルギー利活用について」質問しました。洞爺湖町議会の一般質問は、一問一答形式です。他の議会で行われているような答弁書がないので、議事録のあら刷り原稿が出来ましたら議事録を確認してアップします。
明日は、一般質問の後半をご報告いたします。