胆振管内町議会議員研修会
昨日午後から胆振管内町議会議員研修会に参加しました。会場を壮瞥町・洞爺サンパレスにて管内7つの町議会合同研修でした。
東胆振からは、白老町・安平町・むかわ町・厚真町。西胆振からは、洞爺湖町・豊浦町・壮瞥町が集まりました。
洞爺湖町議会議員の皆さんです。自分は、受付ぎりぎりだったので一番前の席に座りました。学生時代でも講義室一番前に座ったことがないのに、、、、。真ん中一番前は、食事後の午後2時の危険な時間、、、耐えることができるか心配でした。
胆振管内町村議会議長の竹中会長(むかわ町議会議長)のご挨拶でした。中学校の教師・校長をしていた伯父の教え子だと昨年言われ、懇意にさせていただいております。札幌での地方議員セミナーでは、お隣の席で受講したり、昨日も親しくお声をかけていただきました。
安平町の小笠原直治町議です。民主ネットの議員研修会でいつもご一緒させていただいております。ちょうど一ヶ月前は、栗山町のごみ処理視察で一緒でした。貴重なアドバイスを頂いております。
研修会の演題は「危機管理の行政学」です。講師は、札幌大学法学部の浅野一弘教授でした。HBCラジオ「河原多恵子の夕刊ホッカイドウ」、、、今の番組「夕刊おがわ」で政治コメンティターです。最初の声を聞いてどこかで聞いたような、、、と思いました。
演題「危機管理の行政学」では、前半として政権交代と危機管理・日本における「危機管理」への関心・新聞紙上からの危機管理の概念について・危機管理(crisis management)とリスク管理(risk management)の違いなど言葉の定義から講演がスタートしました。
後半からは、危機管理の行政学として、阪神・淡路大震災を事例に行政機関と危機管理についてのお話があり、行政機関ほど危機管理に不向きな組織はない。との講話がありました。行政はもともと脆弱である。文書主義、先例重視、画一性や形式が優先され、継続性・安定性を求めて法律や手続きが重視される。通常のルールを適用せずに臨機応変な対処がひつようとされるなかで、行政職員には不慣れで困難な仕事が危機管理であると鍵谷一東京都板橋区総務部課長著書を引用しながら述べました。
危機管理の4局面として、1)予防 2)事前準備 3)応急 4)復旧について語られ、従来の防災対策ではなく、予防、事前準備に力点が置かれ、応急の側面が若干軽視されてきた傾向がある。今後の復興にあたっては、大自然災害を完全に封ずることができるとの思想ではなく、災害時の被害を最小化する「減災」の考え方が重要であるとの、東日本大震災復興構想会議の文章を示しながらご講話いただきました。
意識変革も必要であり、支援する側の意識変革も必要であるとのことです。「必要なものが必要なときに届かない。ここで注意しなければならないのは、みた時点と届いた時点では必要なモノが異なるという点だ。必要なモノを発信したはずだが、不足したり、モノがあまりすぎた事例がある。とりわけあまり気味だったのは、衣類・毛布・お布団だった。インスタント食品では、東日本と西日本での味付けが違うので阪神・淡路大震災、3・11大震災の避難所では特にお年寄りが苦慮した。」とのことです。
危機管理という言葉の矛盾を抱える中で、減災の意識を持つことが大事であると先生は結びました。洞爺湖町・壮瞥町・伊達市には有珠山があり、間違いなく数十年間隔で噴火災害が想定されます。真冬に噴火が起きたときの準備など「備えあれば憂いなし」「のどもと過ぎれば熱さ忘れる」ではありませんが、浅野教授が示唆した透明性・説明責任・住民参加・公平性を意識しながら危機管理に努めてまいります。
懇談会終了後、浅野教授と洞爺湖町議会議員有志でブレーンストーミングならぬ飲ミュニケーションいたしました。遅くまでありがとうございました。
{%右矢印webry%} 浅野一弘教授の主な著書・著作